実験的展開 マニアックラヴについて

 

おかげさまで、今季の造りも5月初旬にめでたく皆造となり、今は火入れも全て終わってしまって、蔵の中はなんだかひっそりとしています。

このくらいの時期からは、全国新酒鑑評会とか各種コンペの結果に一喜一憂したり、次の造りのための情報収集や蔵の修繕などなど…そして自分を見つめなおし英気を養うクールダウンの期間でもあります。

 

そんな、熱が引いていく時期にして今更感がありますが、トンチンカンといいますか前情報なく突然展開となりました当社商品「マニアックラヴ」シリーズについての解説をさせていただこうかなと思っております。

その前に…笑四季エンスーの皆さまのご記憶に新しいところ、昨年展開しました「恋をするたびに…」シリーズは2話をもって小生の都合により終了となりました。お詫びかたがた、合掌。

未知の酵母への挑戦をテーマに掲げ、出会いと別れになぞらえて始まったモダン的変態設計のお酒。ですが、仕込みの設計自体にかなり無理がありまして、「これ・・・いつ搾れるんだよ」と自問自答の日々の精神的ストレスが最終的に腰痛悪化で表面化したことにより、シリーズは強制終了となったわけです。(昨季の体調不良の真相はモンスーンの不調がとどめを刺した格好ですが)

そして、今まで使ったことのない酵母を使用とした実験的ラインというコンセプトのみを継承した新設計のお酒が「マニアックラヴ」シリーズとして今季世にでることとなりました。

 

シリーズを通しての共通のテーマは「土曜日の夜更かし」という漠然としたイメージ。ネーミングに関しては、はっきり言ってノリだけで強引に決めた感が多分にあります。

先行発売となりました、#1「星空シネマパラダイス」、#2「いとしのキャサリン」はともに竹島の新潟時代の青春の記憶によるものです。

ここからの話は極めてローカル色が強いので、どうでも良い方はスルーしていただいて結構。

それは小生の中学高校時代、土曜日の夜の楽しみといえばTBS系列のBSNの「カウントダウンTV」に始まり、テレビ朝日系列のNT21(現UX)でやっていた新日本プロレスの「ワールドプロレス」、そしてその後の「星空シネマパラダイス」なのです。

星空シネマパラダイスは単なる番組名で、内容はVシネが中心で任侠からお色気まで多彩な内容。

定番の「ミナミの帝王」はもちろんのこと、「実写版けっこう仮面」とか「くの一忍法帖」なんか思春期で多感な時期にはショッキングでしたねえ。

https://www.youtube.com/watch?v=Jc5WTPgThyI

https://www.youtube.com/watch?v=hrpZHDnN_1w

地方ローカルは24時間放送は殆ど無くて、星空シネマパラダイスが終わると放送終了となるわけですが、そのクロージングで流れる曲が「いとしのキャサリン」という題です。ちなみにキャサリンが誰なのか、聞き慣れている新潟県民でさえ誰も知りません。そして、NT21は2006年からUXと名前が変わって以後、クロージングの曲が変わってしまい聴くことが出来ません。

https://www.youtube.com/watch?v=KNzI-NFuhA8

 

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それぞれ星空‥は滋賀県産玉栄と京都市産業技術研究所所蔵の9号から選抜したた酵母を使用し、キャサリンは吟吹雪と東京農大花酵母のさくら酵母を使用しています。

仕込みの方向性や配合はほとんど変わらないので単純に酒米と酵母の違いで差が出ますが、硬質米の玉栄に対し軟らかい吟吹雪による原料米自体の差が際立っているようです。

#1と#2は伸びしろも楽しみだったので生酒で出荷しました。

 

昨季は2種類だけだったからこれで終わりかと思われた方もいらっしゃったと思いますが、今回はなんとおかわりがありまして、#3ジョヴァンカと幸福論が昨日より発売となっております。
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同じ花酵母研究会に属していて近年急成長を遂げている長野県の積善の飯田君がこれに使われている「りんご酵母」をうまく使っていて、この手の酢酸イソアミルがバキバキ感じますよ的な部分は当蔵の最も得意とするところですので、取り込んでみたわけです。

まあ、多分…いや結構切れないでもたつくだろうなぁと思っていたら、ホントにもたついちゃって、軟質米ぽっちゃり系美女に仕上がりやすい吟吹雪を使ったことを心底後悔しました。もう少し米の水控えればよかったかも。

それでも想定より少し背中から脇腹にかけて余分な肉が付いた感はありますが、十分素性を楽しめると思います。

 

さて、なんだか宣伝染みた感じになりましたが、久しぶりのブログなのでリハビリということで。

次回は酒類総合研究所から審査結果が返ってきてからの鑑評会総括をしたいと思っております。

それでは。