2016-17 初槽新酒について

 

このブログどころかホームページの更新も大幅に滞っておりまして、あれよあれよという間に造りの時期に・・・

例年ですと夜の麹番の時間あたりにそのとき気になるトピックを取り上げたりしていたのですが、年齢も35を過ぎたころから精力に陰りを見せはじめて夜起きてるのも辛くなってくるんですよね。まあ、連夜飲み過ぎってことなんですが。

そうでした。フェイスブック等ではご報告しておりましたが、私ごとながら竹島充修は今年の7月20日付で笑四季酒造株式会社の代表取締役に就任しました!

これがね、おびただしい数の書類、特に「連帯保証人」欄に署名捺印していくと実感が徐々に湧いてくるんです。

「これが人生ゲームなら、降りることは事実上不可能・・・」いろいろと頭をよぎってなかなかのプレッシャーで、今年はなんだか揺れますね。

つまりこういう心境はお酒の最高のアテになるわけで、なかなかキーボードを軽快に打てる余裕もなく、37歳の誕生日を迎えながら、急ぎ綴っております。

 

さて新酒の話に関連しまして、今年のコメに関してですがいろいろ言われているとおり、「硬い」です。

ここでいう硬いというのは、シャリにして硬いまずいというわけではなく、業界用語的な意味合いです。我々がいう硬いというのは、

・白米吸水性が悪い(浸漬しても吸いづらく時間がかかる、精米したあとの水分の戻りも悪い)

・デンプンの老化が早い(蒸したあと、すぐ固くなる、麹菌の食い込みが悪い、もろみで溶けない)

・粗蛋白が多い

・できたお酒の味が薄い(お酒の中のエキス分が少なくて淡麗)

・粕が多くて、お酒のできる量が少ない(経営上これが一番問題です!)

あんまりわかりやすくいう癖がついてなくて申し訳ないですが、こんなところだと思います。

酒造好適米だとそれでもマシなようですが、センセーションシリーズは一般米の日本晴なのでこれがなかなか手ごわいところで、勝手がわかるまでなかなか苦労させられました。昨年一昨年と溶ける年でしたし、もしかしたら近年まれに見る硬い年のような気もしますから。

初槽新酒の仕込む時期は10月初旬からで、まだまだ気温も高く、蒸米は20度以下にはとても下がりません。氷を使って仕込の温度を下げて発酵が急進しないように努めるところですが、硬く溶けない年は発酵のバランスを取るのが難しい。麹の酵素も例年より弱い。

溶けないので発酵が進まないよう温度を下げる→デンプンは温度が低いほど老化する→更に溶けなくなる、のスパイラルにハマってしまうわけです。

想定ではアルコール16度半ばで搾りが理想ですが、黒白とも初槽のロットはもろみ日数30日過ぎ、原酒ながら15度半ばで上槽と相成りました。

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垂れ口が結構濁ってますが、酒袋から吹いたわけでもなく、あんまり溶けてないことを意味します。

 

例年どおり、味幅を持たせるためにおりがらみのまま瓶詰めし、初槽アーリーウインターエディションと題しました。現時点では先に詰めた黒ラベルのほうが柔らかい質感と軽快な飲みくちが際立っています。白ラベルは日本酒度は黒より切れてないですが、エキス分、ブドウ糖の量が低めで軽い感じでしょうか。全体的にスムースでフェミニン、酸が効いた飲みくちです。

例年よりエキス分が低いこともあり、生老ねやダレたりはしにくいですが、オリがらみ特有の穀物感が強くなってはくるので、フレッシュ感を楽しむとすればお早めに飲んでいただければと思っております。

 

今週より出荷していますセンセーション4生の澄んだお酒バージョンは、課題を踏まえて割りと溶かす方向で仕上げており、いつもの味わいに加えて設計も修正しましたので、笑四季黎明期を彷彿とさせる酸のバキバキ感も味わえますよ!

色々とご心配をおかけいたしましたが、やっと平常運転に戻った感じなので、ちょっとほっとしつつ、それでは。